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【NIMS一般公開】五感と未来素材と子どもたちの“なぜ?”を育てる場所


NIMS入口まであと少し!
NIMS入口まであと少しです!

※写真掲載は許可をいただいております


NIMS訪問してきました

みなさん、こんにちは!

つくばが誇る“科学の心臓部”に、ちょっとお邪魔してきました。


2025年5月25日、NIMS(物質・材料研究機構)の一般公開日。  

普段はクリーンルームの奥で超伝導や量子素材を育てている研究者たちの世界が、誰でも覗けるレアな一日でした。


つくば市を代表するサイエンス拠点の一つです。

基礎・基盤研究という、サイエンスの発展に欠かせないところを担っている研究機関です。産業界で生かされる技術が生まれるためには、まずその土台となる基礎研究が不可欠です。科学の屋台骨といっても過言ではない、自治体として誇るべき機関です。


千現地区へお邪魔しました

今回私 Spiral Thinkers Lab が訪れたのは、NIMSの千現地区です。もう少しゆっくりしたかった一方で午後には楽しみにしているクラスがあったので、午前中で撤退しました。ですが、ワークを含め、とても楽しめた数時間となりました!


六方晶窒化ホウ素


六方晶窒化ホウ素の展示
六方晶窒化ホウ素の展示コーナー

六方晶窒化ホウ素(hBN)って、ご存じですか?  

「グラフェンのいとこ」なんて呼ばれる、次世代素材界の隠れたスターです。


たとえば、スマホが熱くなりにくくなるのは彼のおかげかもしれません。  

熱は通すけど電気は通さない、そして平坦で安定。もう理想の下地です。


この物質は、あまり聞き馴染みがないでしょうが、かなり激アツな一品となります。

以下、簡単に紹介させていただきます。

特性

用途例

熱は通すが電気は通さない

放熱材(スマホ・宇宙機器)

原子レベルで平坦・安定

2D素材の基板、量子デバイス

欠陥を活かせる

量子センシング、量子情報処理

化学的に安定・放射線耐性

宇宙・原子力環境の材料

まさに、冷却と量子の未来を照らし出すミラクルな素材!という印象を持ちました。

つくば市でこのような研究が着々と進んでいるということは大変誇らしいですね。そして、Spiral Thinkers Lab としましては、こういう研究機関でこそ「なぜ?」「どのように?」が何度も問い直されて、Try, Error の連続を繰り返して日進月歩の営みが行われていること、その「力強い、希望に満ちた<why?> の芽」をSpiral Thinkers Lab で育てていきたい、そんな思いを吐露させていただけますとありがたいです。


嗅覚センサ

嗅覚センサの展示
嗅覚センサの研究

これ、私は本当に驚きました。

なぜでしょうか。…中学校の頃に思った疑問があるからです。

「なぜ、電話は聴覚を伝える、テレビは視覚を伝える」のに、「嗅覚」が伝わるデバイスはないのだろうか、と。…そう、単に「難しいから」なのです。ゲーム好きの方はご存知かもしれませんが、触覚を伝える技術はVRデバイスなどで少しずつ実装が進んでます。味覚も実は社会で実装が進んでいます。ですが、この嗅覚…!五感にして最大最後の難所!

この研究をなさっているというのだから驚きです。



超伝導!!!


磁力と落下の関係性

この、なんだか「必殺技」の名前のような単語、私はとても好きです。笑

超伝導については、「リニアモーターカー」 の名前が最も有名ではなかろうかと思います。

この超伝導という、聞いたことあるけど「それって、なんだっけ?」…これを身近に、そして伝わりやすく実践した名ワークがこちら!!!(なかなか感動しました)

右から左に向かって、電気抵抗が大きくなります。このそれぞれの管の中を金属を通すんです。もちろん、自由落下の法則に従い、管の中を金属は落ちていくんですね。…ですが、左に行くに従って「え?そんなに落ちてこない?」と心配になる程、下になかなか出てこなくなるのです。これが超伝導の「原理」。


超伝導コースター
超伝導コースター(上級!)

パイプの実験でも私としましては「これは物理show!の中でも名ワークとして残るに違いない」と感心していたのですが、こちらは目玉も目玉、「超伝導コースター!」です。初級、中級、上級とありました。冷却された金属片が「微妙に浮いた状態で」すごい速さでコースターを進んでいきます。これが、リニアモーターカーの原理ですね。

まとめ

このような研究と出会える機会を、子どもたちにも届けていきたい。


そして、その橋渡しとして欠かせないのは「なぜ?」「どうして?」と問い続ける力。  

知的好奇心という手綱を、子どもたちがいつまでも手放さずにいられるように。  

Spiral Thinkers Lab は、その手綱を育て、守る場所でありたいと、あらためて強く思いました。

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